
燃え尽き症候群は、仕事などに熱心に取り組んできた人が、慢性的なストレスによって心身のエネルギーを消耗し、意欲や達成感を失っていく状態です。「バーンアウト」とも呼ばれます。
主な状態として、強い疲労感、仕事への心理的な距離や否定的な気持ち、仕事の能率や達成感の低下などが挙げられます。不眠やイライラ、自己否定感を伴うこともあります。
回復には、十分な休養を取り、負担を調整し、家族や同僚、専門家などへ相談することが大切です。
また、完璧を求め過ぎず、無理のない目標を立てて小さな達成を重ねることも、少しずつ自分のペースを取り戻す助けのひとつになります。
監修医師:近澤 徹
精神科医・日本医師会認定産業医
株式会社Medi Face代表取締役
目次
燃え尽き症候群とは
燃え尽き症候群とは、仕事などに高い意欲を持って取り組んできた人が、長期間のストレスによって心身のエネルギーを消耗し、意欲や達成感を失っていく状態です。本人には、ある時から急に気力が切れたように感じられることもあります。「バーンアウト」とも呼ばれ、強い疲労感、仕事への心理的な距離や否定的な気持ち、仕事の能率低下などがみられます。
責任感が強く、仕事に多くの時間や労力を注ぐ人は注意が必要ですが、性格だけで決まるものではありません。うつ病と似た不調を伴うこともあるため、症状が続く場合は休養を取り、医療機関や専門家へ相談することが大切です。
燃え尽き症候群の主な症状
燃え尽き症候群の代表的な状態として、仕事への情熱や関心の低下が挙げられます。これまで熱意を持って取り組んでいた仕事に意欲が湧かなくなり、「どうでもいい」と感じたり、仕事と距離を置いたりすることがあります。また、強い疲労感や慢性的な倦怠感に加え、イライラ、不眠などの心身の不調を伴う場合もあります。
さらに、「自分は何の役にも立っていない」という無力感や自己否定感が強まり、人とのコミュニケーションを避けることもあります。
仕事の能率や達成感が低下し、放置すると日常生活にも影響が及ぶ可能性があるため、早めに休養を取り、必要に応じて専門家へ相談することが大切です。
燃え尽き症候群の5つの原因
燃え尽き症候群の背景には、いくつかの要因が重なっています。
①「過度な理想」
完璧を目指しすぎると、思うようにいかない現実とのギャップに苦しむことになります。
②「過剰な責任感」
なんでも自分で抱え込み、頼れないタイプの人が陥りやすいのが、燃え尽き症候群です。
③「成果が見えにくい環境」
努力しても認められない、成果が数字に出ないという状況は消耗につながります。
④「サポートの不足」
理解してくれる上司や仲間がいないと孤独感が増します。
⑤「自己ケアの不足」
休むことに罪悪感を持ち、休息を取らず走り続けた結果、心身が限界を迎えてしまいます。
燃え尽き症候群の改善方法
改善に向けた第一歩は、「自分が疲れていることを認め、今の状態に気づくこと」です。無理に頑張り続けるのではなく、いったん立ち止まり、心身のサインに目を向けることが大切です。
手を抜けるところは周囲に任せ、十分な睡眠や休息を確保しましょう。趣味を楽しむ時間や自然に触れる機会、友人との会話なども気分転換になります。
また、信頼できる人に話すことで、考えが整理され、気持ちが軽くなることもあります。つらさが長引く場合や、仕事・日常生活に支障が出ている場合は、カウンセラーや精神科・心療内科などへ相談することも大切です。心身をいたわりながら、無理のない生活のリズムを少しずつ取り戻していきましょう。
燃え尽き症候群にならないためには
燃え尽き症候群を防ぐためには、すべてを完璧にこなそうとせず、周囲に頼ったり、「今日は休む」と決めたりすることが大切です。仕事や役割を一人で抱え込まないようにしましょう。
自分の疲れや心身の変化に早めに気づくことも重要です。イライラ、寝つきの悪さ、朝起きるのがつらい、集中が続かないといった変化を放置せず、負担が重なっていないか振り返ります。
また、勤務時間外は仕事から距離を置き、睡眠や休息、気分転換の時間を確保しましょう。休日も仕事を完全に忘れる必要はありませんが、連絡や作業を減らすことが大切です。
さらに、同僚や上司、家族など、気軽に相談できる関係を築くことも、孤立やストレスの抱え込みを防ぐ助けになります。
燃え尽き症候群とストレスチェック
燃え尽き症候群につながる負担に気づく手段として、「ストレスチェック」も活用できます。
ストレスチェックとは、労働者が自分のストレス状態を把握するための検査で、職場のメンタルヘルス対策の一環として実施されています。
現在は、常時50人以上の労働者を使用する事業場に年1回の実施が義務付けられていますが、2028年4月1日からは、50人未満の事業場も義務化されます。
結果を通じてストレスの程度を振り返ることで、見逃している疲労や仕事上の負担に気づくきっかけになります。
燃え尽き症候群は、慢性的な職場ストレスが積み重なる中で生じることがあります。ただし、ストレスチェックは燃え尽き症候群を診断する検査ではありません。結果を参考に働き方を見直し、必要に応じて産業医などにも相談することが、早めの対応にもつながります。
自分の変化に気づくきっかけとして使う
ストレスチェックは、体調や気分の「いつもと違う」を可視化するのに便利なツールです。日々熱心に物事に取り組んでいると、自分が疲れていることにも気づきにくくなりますが、ストレスチェックを定期的に使うことで、集中力の低下や睡眠の質の悪化、気分の落ち込みなど、小さな変化に早く気づくことができます。結果を見て「最近、ちょっと無理していたかも」と思えれば、それだけでも十分な予防になります。頑張る自分を一度立ち止まらせる「気づきのタイミング」として、活用することができます。
セルフケアの見直しに役立てる
ストレスチェックの結果をもとに生活習慣や働き方を見直すことは、燃え尽きの予防につながります。たとえば、「疲れが取れにくい」「集中力が続かない」といった結果が出れば、睡眠や食事、運動などの基本的な生活習慣を見直すことにつなげます。ストレスの原因を特定できれば、それに応じてセルフケアを行います。自分を客観的に見つめる材料としてストレスチェックを使うことで、対処のヒントが見つかりやすくなり、無理を続ける前にリセットできます。
第三者への相談やサポートにつなげる
ストレスチェックの結果をきっかけに、周囲に相談するハードルが下がります。「こういう結果が出ていて…」と話すことで、自分の気持ちや状態を伝えやすくなり、職場の上司や同僚、家族などに相談しやすくなります。ストレスチェッカーは、官公庁や上場企業、大学、病院などでも使われている日本最大級のストレスチェックツールです。受検画面やメール文面の変更、未実施者への自動通知、リアルタイム管理、医師面接希望の取得など、きめ細かなカスタマイズにも対応しています。
監修:精神科医・日本医師会認定産業医/近澤 徹
【監修医師】
精神科医・日本医師会認定産業医
株式会社Medi Face代表取締役・近澤 徹
オンライン診療システム「Mente Clinic」を自社で開発し、うつ病・メンタル不調の回復に貢献。法人向けのサービスでは産業医として健康経営に携わる。医師・経営者として、主に「Z世代」のメンタルケア・人的資本セミナーや企業講演の依頼も多数実施。
まとめ
ストレスチェッカーは、官公庁や上場企業、大学、大規模病院など多くの組織で採用されている、日本最大級のストレスチェックツールです。受検画面やメールの文面変更、未受検者への自動通知、リアルタイムの進捗管理、医師面接希望の収集など、現場に合わせた柔軟な対応が可能です。
さらに2025年5月1日からは、無料プランとWEB代行プランにおいて「プレゼンティーイズム(体調や心理的負担による生産性の低下)」の測定にも対応しています。プレゼンティーイズムの傾向を数値で捉えると、「本人がまだ自覚していない疲労」や「やる気の低下」に気づくことができ、燃え尽きが進行する前に対応する手がかりになります。
また、高ストレス者の傾向や、どの部署で負荷が高いかといった「組織全体の体調不良の傾向」も把握できます。プレゼンティーイズムの測定は、燃え尽き症候群を未然に防ぐ「職場の健康管理ツール」として有効です。
ぜひお問合せください。

