
ストレスチェックの対象を、すべての事業所に拡大する方針が進められています。これまで50人未満の事業場では努力義務とされていましたが、今後は義務化される予定です。
参考:厚生労働省/ストレスチェック制度を含めたメンタルヘルス対策について
目次
ストレスチェック全事業所で義務化へ
職場のメンタルヘルス対策は、事業規模に関係なく重要とされており、ストレスチェックや面接指導をすべての労働者が受けられる環境を整えることが望まれています。平成26年の制度導入当初は、労働者のプライバシー保護の観点から50人未満の事業場は努力義務とされていましたが、現在では外部機関を活用するなどの対応策が整ってきたため、すべての事業場での実施義務化が適当とされています。
50人未満の事業場では、原則として外部委託での実施が推奨されますが、大規模事業場と同じ基準を一律に適用するのは難しいため、小規模事業場に合った現実的な方法で実施することが求められます。また、衛生委員会の設置義務がない事業場では、労働者の意見を聞く機会を活用するなどの工夫も必要とされています。
実施結果の監督署への報告義務については、小規模事業場への負担を考慮し、一般健診と同様に義務化しない方向で検討されています。また、小規模事業場向けのマニュアルを作成し、家族経営の事業場や10人未満の小規模事業場の実情を考慮した実施方法も整備される予定です。
外部機関へストレスチェックや面接指導を委託する場合のチェックリストの見直しも進められています。義務化により面接指導の対象者が大幅に増えると予想されるため、スムーズな運用のために産業保健の体制強化が求められています。高ストレス者への対応を行う登録産業医の拡充や、面接指導以外の相談対応も強化される見込みです。
さらに、「こころの耳」の相談窓口の充実や、支援体制の整備、制度の周知も進めながら、50人未満の事業場でもスムーズにストレスチェックが実施できるよう、十分な準備期間が設けられる予定です。
(1)そもそもストレスチェックとは
ストレスチェックとは、職場で働く人のメンタルヘルスケアを目的とした制度です。メンタルヘルス対策には大きく分けて、ストレスや不調を未然に防ぐ「一次予防」、早めに気づいて適切な対応をする「二次予防」、そして不調になってしまった場合の職場復帰をサポートする「三次予防」の3つがあります。
ストレスチェック制度は、この中でも特に「一次予防」を強化するために導入されたもの。企業がこの制度をしっかり活用することで、職場全体のメンタルヘルス対策をより充実させることができます。
(2)ストレスチェック制度の実施状況
ストレスチェック制度の実施状況を見てみると、50人以上の事業場では 81.7% が実施しているのに対し、50人未満の事業場では 34.6% にとどまっています。(令和5年労働安全衛生調査より)
また、ストレスチェック後の 集団分析 を行っている割合は、50人以上の事業場で 64.5%、10~49人の事業場では 22.6% と、規模が小さいほど実施率が低め。さらに、集団分析の結果を実際に活用している事業場となると、50人以上の事業場で 52.1%、10~49人の事業場では 17.3% しかなく、まだまだ活用が進んでいないのが現状です。
(3)集団分析・職場環境改善の現状
ストレスチェックの 集団分析 を活用した職場環境改善については、義務化すべきという意見も一定数あります。しかし、現状では50人以上の事業場での実施率が約 5割、10~49人の事業場では 2割未満 にとどまっており、大企業であっても試行錯誤しながら進めている状況です。
また、職場ごとに取り組みの内容がバラバラで、現時点では統一的な基準を設定するのが難しいのが課題です。そのため、事業場の規模に関係なく義務化するのは時期尚早であり、まずは適切な取り組みを広めることが優先されるべきとされています。
集団分析については、労働者のプライバシーを守るために、 個人を特定できない形での実施 を努力義務とする方向で検討されています。また、ストレスチェックはメンタルヘルス不調の 一次予防 に役立つ制度であり、職場環境改善とセットで実施することが重要です。この点について、企業側や労働者へしっかり周知する方策も考えられています。
さらに、メンタルヘルス対策だけでなく、職場環境を整えることで ストレスを軽減し、生産性向上につなげる ことも大切です。そのため、企業の経営戦略の一環として、ストレスチェック制度を積極的に活用するよう働きかけていく必要があります。
今後は、ストレスチェックの 集団分析結果を活用した職場環境改善の事例を集め、それをもとに制度の周知や研修を行う ことが求められます。国や企業、労働者、医療関係者が連携しながら、計画的に制度を充実させていくべきだとされています。
(4)ストレスチェック制度の効果
ストレスチェック制度の導入によって、職場のストレス環境が改善された事例がいくつも報告されています。ただチェックを実施するだけでなく、結果を分析し、職場環境の改善に取り組むことで、社員のストレスが軽減され、メンタルヘルスの向上につながっています。
企業C では、ストレスチェックの集団分析をユニット単位、工程単位、課単位の3段階で実施。産業医が結果を解説し、その後、管理監督者との意見交換を行いました。各職場で年間計画を立て、改善活動の計画書を部門トップに提出。さらに、事業場トップや産業医、安全衛生担当者が実施状況を確認し、安全衛生委員会で報告するという徹底ぶり。結果として、職場環境改善の提案件数は 2003年の50件から2014年には463件まで増加 し、ストレス判定図の総合健康リスクは 110(2003年)から98(2009年)まで減少 しました。
企業D では、2017年度時点で高ストレス者の割合が 20% と高めだったものの、ストレスチェックの結果から身体的負担や職場環境が大きなストレス要因になっていると判明。これをもとに職場環境の改善に取り組んだ結果、高ストレス者の割合は 2019年度に12%、2020年度には6% まで減少しました。
企業E では、ストレスチェックを導入したことで、全社的にメンタルヘルスに対する理解が深まり、社員がメンタルヘルス推進担当者(衛生管理者など)に相談するスピードも向上。その結果、 2010年には20名いた1カ月以上の休職者が、2020年には4名まで減少。ストレスチェックの効果がしっかりと現れたケースです。
また、ストレスチェックを実施しただけでも、約 7割の労働者 が「個人結果をもらったことが有効だった」と回答。さらに、医師面接を受けた人の過半数が「対面での面接が役に立った」と感じており、ストレスチェック制度が労働者のメンタルヘルスに与える影響は大きいことがわかります。
(5)50人未満の事業場のストレスチェック(無料プラン)
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まとめ
ストレスチェック制度を導入することで、職場のストレス環境が改善された事例は数多く報告されています。ただチェックを実施するだけでなく、結果をしっかり分析し、職場環境の改善に取り組むことで、社員のストレスが軽減され、メンタルヘルスの向上につながります。
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:参照記事
>ストレスチェックの活用方法を産業医が解説!