キャリアカウンセリングと復職支援

メンタルヘルス不調で休職した社員が職場に復帰する…。なかなかうまく復帰に至らず、半数前後の休職者が、復帰を試みるものの退職に至る、というデータもあるほど、各社各個人が手探りの分野かと思います。時間的・仕事内容的に段階を経て徐々に元に戻すかたちで復帰させるなど、復帰プロセスの内容を検討する企業は多いと思いますが、復帰前や復帰後しばらく、キャリアカウンセリングを実施していく、というのも大変有効な方法と考えられます。

 休職中や復帰予定の社員は、「上司や同僚など職場に迷惑をかけたから歓迎されないだろう

「メンタル不調が再発しないだろうか」という漠然とした不安に加えて、「メンタルで休職すると、『使えない』『重要な仕事は任せられない』と思われ、会社のお荷物になっていくのではないか」「昇進昇格の道も絶たれ、今後社内で居場所がなくなるのではないか」「元のパフォーマンスに戻れるだろうか」といった、復帰後のキャリア形成に対する不安も多く抱えている方が多いです。

 ですので、まずはキャリア形成に対する不安を少しでも軽減させてあげれば、それが自信や安心につながり、ひいては漠然と抱えていた不安も少しずつ解消されていくと考えられます。

キャリアカウンセリングと聞くと、職歴や経歴についての相談と思われるかもしれませんが、それだけではありません。3年後、5年後に、自分はどうありたいか。その自分のありたい姿に到達するために、今何をすればいいか。生きていくためには切り離せない「働く」という視点を軸に「生き方」も含めて、自分で考えて自分で管理実践していく、そのお手伝いをするのがキャリアカウンセリングです。

メンタル不調で休職してしまうと、自分のキャリアをどう形成していけばよいか、わからなくなってしまう人が多いのだと思います。ですので、これから会社のなかでどうしたらいいか、もっと言うと会社を出ることも含め、自分にとっての「働く価値観」を整理し、明確にするお手伝いをしてあげることが不安を取り除くひとつの有効なきっかけとなると考えられるのです。

キャリアアドバイザー小田切郁子