ストレスチェックで想定される課題は?(2)~実施率の向上~

今回のストレスチェックの義務化では、労働基準監督署への実施報告が義務付けられていますが、ストレスチェック制度の実施状況を把握するためのものであり、実施率が低いことについて指導することは考えられていません。

しかし、実施の目的である「一次予防」「労働者自身のストレスへの気づきを促す」「職場環境改善」という点で考えると、ストレスチェックの担当者はできるだけ全員が実施してくれるような体制を整えることが大切です。

実施率の向上のために重要なことは、ストレスチェックの実施目的を従業員に周知することです。「一次予防」「労働者自身のストレスへの気づきを促す」「職場環境改善」という目的を各事業所の事情に合わせて分かりやすく通知し、決して「メンタルヘルス不調者探し」ではないということを徹底して伝えなければなりません。担当者は、実施期間中に定期的に実施率をモニタリングして実施を勧奨することもできますが、実施目的が適切に周知されていなければ、実施はおろか、実施しても正直な回答をしないという事態が起こってしまいかねません。

精神保健福祉士北川佳寿美